理事長挨拶

一般社団法人 白山青年会議所は本年で48年目を迎えます。平素より当会議所の活動に対し、地域の皆様には多大なるご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

2018年は「踏み出すことを恐れるな~火をともす変革者となれ~」をスローガンとして掲げ、私たちの持つ若さと行動力で地域にコミットし、ホスピタリティーあふれるまちづくり、ひとづくりを行ないます。

また、この広い白山市のみならずその周辺地域と連携し、「明るい豊かな社会の実現」に向け地元の青年経済人としてJC運動を通じて地域社会の発展の一翼を担えるよう行動し、そこで得られる様々な経験を通じて会員の資質向上を図ってまいります。

最後になりますが、これまで同様、地域に愛される青年団体を目指し努力を怠らず、50年、60年と地域に必要とされる青年団体として研鑽してまいります。私たち白山青年会議所の運動にこれからも変わらぬご支援を 賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

スローガン

理事長所信

はじめに

 日本の青年会議所は戦後の荒廃の中、1949年に「新日本の再建は我々青年の仕事である」という経済再建の使命に燃えた、祖国を愛する青年たちの気概や情熱によって創設されました。設立当初「個人の修練、社会への奉仕、世界との友情」をスローガンに掲げ青年会議所運動が始まり、次第に全国へ広がり、1971年に白山青年会議所の前身である松任青年会議所が志高い青年たちによって創設されました。以来、我々を取り巻く社会・経済・環境は大きく変化すれども「明るい豊かな社会の実現」に向け、気概や情熱は受け継がれてきました。そして、50周年ビジョンをかかげて2年が経過した今、来る創立50周年に向け、これまでの活動を振り返り創立当初と変わらぬ我々の想いを確認する必要があります。我々はこの気概や情熱を絶やすことなく、次代の担い手として未来への大きな責任を自覚し、果たすために「修練・奉仕・友情」のJC三信条を深く心に刻み、愛するこの地域の明るい未来を目指し積極果敢に行動して参ります。

組織の成長のために

卒業制度のある青年会議所では、5年ほどすればLOMの中核をなしているメンバーの大半が入れ替わる組織状態となっています。今後数年にわたる卒業者数を予測すると、自ずと会員拡大の必要性や重要性が明確になります。また、我々を取り巻く環境は常に変化しており、順応するためにはJC運動も変革していく必要があります。組織の活性化や時代に沿ったJC運動を展開していくためには広く会員を求め、新たな発想やひらめきを交えてまちづくりを真剣に考え、より地域や市民に密着した青年会議所を目指していかなければなりません。

組織の成長を考えると、まず会員拡大は欠かすことは出来ません。白山青年会議所は近年多くの同志を新たに迎えることに成功しております。しかし、創立50周年を迎える2年後までには私を含め今年度期首会員の約3割が、40歳を迎え卒業となります。会員拡大の成功した年を見て安心する訳ではなく、絶えず会員拡大について真剣に考え、メンバー全員で気概と情熱と誠意をもって積極的に行動する必要があります。そして、入会を勧めるためにはしっかりと組織や活動を見てよく考え、組織の魅力を伝えることができればきっと入会につながり、さらに個々の成長や自信にもつながると確信します。会員拡大活動は立派なJC活動であり、入会を勧める個々にとっても学びの機会になると考えます。たとえ入会につながらなかったとしても、学びながら臆することなく積極的に取り組んでいきましょう。

決して入会が目的ではなく、会員拡大と同時に人財育成に関しても疎かにしてはなりません。まずは我々が新入会員と積極的にコミュニケーションをとり、仲間意識の醸成に努めることが肝心です。青年世代である我々は未完であり、個々の長短はそれぞれです。先輩面するのではなく共に尊重しながら切磋琢磨し互いを磨き合い、JC活動を通して友情を育むことが組織の成長につながると確信します。

伝統を継承するために

日本青年会議所は指針となる標準的な「JCプロトコル」を策定しております。「JCプロトコル」とは、セレモニーをはじめとしたJCにおいて連綿と受け継がれてきた「決まり事」、即ち、JAYCEEとして守るべき行動規範、流儀、作法であり、セレモニーや席次、服装といった具体的なものから、各役職の責務といった組織論、精神論まで多岐にわたるものです。JC運動の展開には、メンバーの帰属意識・連帯感と責任感・使命感が必要不可欠で、それを支えているのが「JCプロトコル」です。長年、日本青年会議所はもとより、各地青年会議所で受け継がれてきたものですが、昨今JCメンバーの平均在籍年数が短くなり、「JCプロトコル」の伝承や体得が難しい時代になっていることから策定されております。

白山青年会議所会員資格規定には「本会議所の会員は本会議所の例会、総会、所属委員会等の会合、事業や行事に出席しなければならない。」と定められております。昨今、この当たり前のようなことさえも伝えきれていないように感じます。今年度、白山青年会議所の期首会員は半分以上が入会から3年未満のメンバーであり、毎月開催している定例会のスタイル等においても、何が正しいのかはっきりとした答えを出せるメンバーが少ないのが現状です。今一度JAYCEEとして原点に立ち返り、脈々と受け継がれてきた伝統を絶やすことのないよう、次世代へ継承する役割を果たしていかなければなりません。そのためには白山青年会議所版「JCプロトコル」を策定し、目に見えるものとして残し、メンバーに広く周知する必要があります。青年会議所のセレモニーなどでの登壇の仕方や理事会・総会における議長の進行の仕方など、どの団体においても通用するものです。「JCプロトコル」を策定し、周知徹底することで伝統を守り受け継ぐことやメンバーの資質向上につながるものと確信します。

JAYCEEとして

我々は地域や諸団体の方々から見られていると感じております。それは組織や活動だけではなく、個々の人となりをも見られていると感じます。我々はたとえ、他の団体に所属し活動しようとも、私用で出掛ける時であっても、青年会議所の一員として常に見られていることを意識し、人として模範となる青年であるべきだと考えます。常に見られているという意識が「品格ある青年」という姿を創り上げていくのです。

『失敗することを恐れるよりも、真剣でないことを恐れたい。』
松下幸之助

我々は能動的に真剣に取り組み、成功や失敗の経験を繰り返し、多くの知識を学び得て次に活用する。そして、どんな困難が立ちはだかろうとも、断固たる決意をもち、志を立てて活動していく集団であります。現状に満足せず、何事にも挑戦し続けるという強い意志がなければ、瞬く間に活力を失う。何かに恐れ挑戦しないリスクは、失敗するリスクよりもはるかに大きいものです。不平不満やできない理由を並べ、最初から無理だと思うのではなく、修練という成長の機会を与えてもらっていると前向きに捉え、何事にも全力で挑戦していただきたい。我々青年が自身を律することで自らを磨き、揺るぎない信念や勇気をもって青年会議所運動を展開することが、常に地域に頼られる組織としてあり続けると確信します。青年の英知と勇気を結集させた運動を実践に移すこと、情熱溢れる行動を力強く展開することこそが我々の責務なのです。

踏み出すことを恐れるな。

強い魅力的な組織となるために

『なすべきことをなす勇気と、人の声に私心なく耳を傾ける謙虚さがあれば、知恵はこんこんと湧き出てくるものです。』
松下幸之助

青年会議所は損得勘定なしで個々が本気でぶつかり合える団体です。皆が真剣に活動していると、意見の衝突は当然あるものです。そんな時でも互いを尊重し耳を傾け、情熱と誠意をもって話し合い、分かり合うことが出来れば友情となり、更には絆が深まり組織の団結力が強くなると確信します。

『人間にとって大事なことは、学歴とかそんなものではない。他人から愛され、協力してもらえるような徳を積むことではないだろうか。そして、そういう人間を育てようとする精神なのではないだろうか。』
本田宗一郎

今、私は実感しております。与えれば違った形かもしれないが必ずそれ以上のものとなって返ってくる。組織とは利他の精神から成り立っていると私は考えます。皆さまの会社に置き換えても間違ってはいないはずです。悩みを抱えている者がいれば、そこに手を差し伸べ成功へと導く。そして助けられた者は利他の心を学び、悩みを抱えている者に手を差し伸べ成功へと導く。この上昇スパイラルが現実のものとなれば最高に魅力的な組織になると確信します。

『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ』
『話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず』
『やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず』
山本五十六

皆さんは相手の立場に立って考え、思いやりの心をもって発言や行動をしているでしょうか。人を育てるとは教える側が義理でやっているのか、信念をもってやっているのか、熱意の差は受方に必ず伝わり見抜かれます。燃える姿や信念、熱意が伝われば、人は感動して受け止めるものです。

私はこの青年会議所という学び舎で、仲間と苦楽を共にし、共に汗をかき切磋琢磨することで絆が深まり、思いやりの心が育まれ、人として成長してこられたと実感しております。メンバー間の絆や一人ひとりの心の成長が強い魅力的な組織へと昇華させると確信します。

リーダーシップの醸成

リーダーシップとは、「メンバーを鼓舞し、チームを成果に導く力」だと考えます。当然ながら、自身を管理できなければなりませんし、チーム全体をコントロールするための様々な力、例えばコミュニケーション力やマネジメント力なども必要となります。チームを成果に導くことがリーダーの使命です。時には先頭に立ち、時には支え役となって後方支援に徹するなどメンバーの状況に応じた臨機応変な対応も求められます。そういったあらゆる力を求められるのがリーダーであり、またリーダーシップの難しさだと感じます。

リーダーシップは一部の役割を担うメンバーのみに求められると思われがちですが、全てのメンバーに求められています。もちろん役職者にも必要ですが、発揮しようと思えば肩書きやJC歴・年齢などの条件に関わらず発揮できるものがリーダーシップです。例えば、職場が整理整頓されず、雑然としてさまざまな業務遂行の妨げになっていた。そんな時、志ある者はどうすれば皆が働きやすくなるか、そのために今の自分に何ができるかを考え、周りを上手く巻き込みながら、働きやすい環境を実現していきます。リーダーシップとは指示を待つのではなく、自ら課題を設定し、その実現に努め、肩書きや立場に関係なく、ひたすらゴールを目指し成果に導くために行動する力です。リーダーシップは誰かに求めるものではなく、自ら進んで取り組むことで育まれるものです。メンバーを鼓舞し、成果に導こうとする意志を持つ者はリーダーとなり、そうでない者はリードされる立場のまま終わります。

青年会議所は何かを与えてくれるところではなく、積極的に参加し気概と情熱をもって行動することによって、自らが何かを掴みとるところです。一番メリットを得られるのは他でもありません、自分自身です。組織の中でしか醸成されないリーダーシップという大きな自身の成長を、この青年会議所を利用して自らで掴みとっていただきたい。どのような激動の変化にも対応できるリーダーが、企業において、地域においてリーダーシップを発揮することが出来れば、明るい豊かな社会が一歩近づきます。リーダーシップは常に組織や企業、地域に必要とされているのです。

白山はひとつ

我々の活動拠点であるエリア白山には日本三名山のひとつである白山がそびえ立ち、白山より流れ出る豊富な水を一級河川の手取川より日本海に注ぎ、山・川・海の豊かな自然に恵まれ人々の生活を潤してきました。石川県内の自治体で最大の面積を有し、各地域の歴史や伝統・文化は多岐にわたり多くの地域のたからが存在します。

2005年に1市2町5村が合併し、白山市が誕生して10年が経とうとした時、我々は白山市内の地元を愛する多くの青年団体が今もなお合併前のエリアに囚われ、それぞれが交流も少ないまま活動していることに気づきました。そこで白山市青年友好団体大交流会を企画し交流を重ね、2016年に白山市の未来を担う我々青年同士が交流、連携を図り市内青年団体のネットワークを強固にし、相互理解を深め互いに高め合い、白山市の地域のたからの発信と更なる発展につなげるために、白山商工会議所青年部・白山商工会青年部・鶴来商工会青年部・美川商工会青年部と我々白山青年会議所が「ALL白山青年サミット」を結成しました。

各青年団体の活動理念や活動スタイルに違いがあり、様々な意見や想いがあるかと思います。しかし、白山市の更なる発展への情熱には違いはありません。互いに尊重し高め合いながら「ALL白山青年サミット」が更に飛躍するよう、また、地域や行政との連携が更に強固なものとなるように我々白山青年会議所が先導していかなければなりません。

未来を担う子ども達のために

私はこれまで多くの方々に育てて頂きました。両親はもちろん、兄姉、同じ町内会の方々、学校の先生、スポーツを教えて下さった恩師・先輩・後輩等、この地域に育てて頂いたと言っても過言ではありません。だから、生まれ育てて頂いたこの地域が大好きです。

現代の子ども達の取り巻く環境は我々が育った環境とは大きく変化しています。スマートフォンの爆発的な普及と共に、インターネットでの情報収集等により、興味や趣味が広がり活動の範囲が拡大するといった子ども達への好影響が見られている。 その一方で、インターネット等を通じて提供される有害情報により子ども達が犯罪に巻き込まれ、場合によっては加害者になるなどの弊害が生じています。インターネット社会が加速度的に進展している現在、インターネット上の「掲示板」への匿名の書き込みによる誹謗中傷やいじめといった情報化社会の影の部分の問題が多く目立ってきております。他者への思いやりの心や迷惑をかけないという気持ち、生命尊重や人権尊重の心、正義感や自制心の低下、人間関係を形成する力の低下などの傾向が指摘されています。これは思いやりの心や道徳心などの欠如からなるものだと考えます。白山青年会議所はこれまで多くの青少年育成に関わる事業を行い、どの事業も多くの学びや気づき、そして笑顔を創出してきました。今年度は、多感な少年期の子ども達が助け合うことで、思いやりの心や道徳心が育まれ、他を思いやる心の醸成につながる事業を行います。感受性豊かな少年期の経験はその人の生涯において大きな影響を与える重要なものとなるでしょう。

我々はこの地域に愛着・誇り・感謝の気持ちをもって笑顔を大切に活動することで、その姿を見る多感な子ども達にも伝播し、大きな志の形成と地域を愛する想いの醸成につながると確信します。この地域を想い活躍する人財を育むためにも、まず我々が切磋琢磨し汗をかき強い志をもって活動していきましょう。

結びに

私は仕事関係の青年部に所属し活動している中、同じ青年部で共に活動する先輩より白山青年会議所への入会を勧められました。それまでは青年会議所という団体の名前すら知りませんでした。勧めて頂いた当初は会社に入社したばかりということもあり、入会をお断りすることとなったのですが、それ以降、青年部で共に活動し青年会議所にも所属する先輩方が目につくようになりました。その先輩方の存在感や発言力、行動力は他の青年部員とは明らかに違い、憧れを感じるようになり、そして数年後再びお声がけ頂いた時に入会をさせていただきました。

私はこれまでJC運動を通じて多くの方々と出会い、そして多くを教わりました。不器用ながらもがむしゃらにJC運動に携わり、直接先輩方や地域の方々からご指導いただき教わったこともあれば、青年らしく前を向き諦めずに真摯に取り組む先輩方の背中を見て自身で学び得たりもしました。また、後輩達との関りによって得るものも多くありました。人は人との出会いによって磨かれていきます。

入会の動機は様々ですが、青年会議所は青年期最後の学び舎であると私は感じます。「仕事に結びつかない」や「メリットが見えてこない」等、JC運動に対して消極的な言葉がメンバーの口から聞こえてくることがあります。青年会議所はメンバーの企業の業績を上げるための団体ではありません。仕事における損得勘定なく、個々が本気でぶつかり合える団体であるからこそ、自分探しやひとづくりには最適な団体であると考えます。個々の成長が社業や地域に影響を与え、成長が伝播されることで「明るい豊かな社会の実現」に近づくものと確信します。社業や地域にきっと役に立つ時が来ると信じて付いてきて頂きたい。

足なみをそろえて 行こうじゃないか